いかまっとの今日からここは宝島

息をするようにアニメを見る人間のサブカル系ブログ。アニメ・映画のレビューを中心に書いていきます。

アクション作画の伝説〜アニメ『Canaan』〜

こんにちは。社会人2年目のいかまっとです。

ついにAmazon prime のdアニメ会員になってしまいました。

見られるアニメがめちゃくちゃ増えて天国のようです…!

 

今回はCanaanを視聴。1クール13話でサクッと見られます。Fateシリーズっぽいキャラデザに惹かれて見てみたら、なんとTYPE-MOON絡みの作品でした。FGOでコラボしてくれたら全力でガチャ引きに行きます。

 

 

※ここからネタバレ注意です

 

 

 

 

 

総合評価は70点。ガンアクションが好きな方、気になっている方は見て損無いと思います!

 

【作画】★★★★★

神作画とはまさにこのこと。アクション作画は伝説級です。女性ガンナーで主人公:カナンの細身から繰り出されるしなやかなアクションがかっこいいです。腕や背中に筋肉を感じるのもめっちゃ良きです。特にOPサビ後のカナンの殺陣は最高。

もちろんアクションのみならず、ちょっとした表情やコミカルな動きも上手に描かれてます。全編通して作画崩れが無いので、画面の安定感は抜群です。

 

【キャラクターの外見】★★★★★

カナンがどタイプです。見た目めっちゃかっこいい。アルファルドも。ヒロインもかわよい。脇キャラも好きです。さすが社長。

 

【ストーリー】★★

個人的にストーリーは微妙でした。キャラの内面描写が曖昧で、難解なんですよね…。キャラの目的がよくわからず話の軸も掴めないまま最終回へ。最後までこの物語で「誰が何を得たのか」が分かりにくく釈然としません。

 

作中でポイント(?)になっているのが「マリアとカナンの関係」。

マリアはごく一般的な日本人。対してカナンはクソ強の傭兵です。

 

マリアは序盤→中盤にかけて、カナンを『光』だと言います。いつも凛々しくクールに自分を守ってくれるし、強く憧れるのはわかります。ですが、「側にいれば自分も輝ける日が来るかもって思ってた」と本人に言うのはどうなんでしょう…。他力本願だしなんだか打算めいて聞こえます。気持ちはわからんでもないけど、カッコ悪いぞマリアよ。後カナンが自分の思うような超人ではなく、普通の女の子としての一面もあることがわかった時がっかりするのもちょっと。同世代の女の子なんだから、そう言う時こそ支えてやれYO!…と言いつつ自分にも思い当たる節があったり。同族嫌悪ですね。勝手な期待や理想の押し付けはダメです。終盤ではカナンも普通の女の子だってことを受け入れます。「カナンは赤ちゃんなんだ」ってセリフですね。そして「カナンの横に並びたい」と決意し、カナンを守る選択をします。よくぞ成長した。

 

カナンも序盤はマリアを守るべき「光」だと認識してます。傭兵の自分に態度を変えず接してくれる唯一の存在として、大切にします。しかし終盤ではマリアを「光」(縋るもの)ではなく「友達」と認識したようです。(この心情変化もよくわからない…。)最後はマリアを危険な目に合わせないために敢えて距離を置きます。失わないために側において守り続けるよりも、相手を思い遣った選択です。住む世界が違いすぎるので、まぁ仕方ないかな。個人的には2人の百合展開がもっと見たかったぜ!!

 

書いてて思いましたが、キャラの心情変化のきっかけがよくわからないですね。見直せばわかるかなぁ…。

 

そういえば結局アルファルドってシャムの面影を追ってウイルス騒ぎやってたんだ。アルファルドの内面描写が少なかったので、急にそんなこと言われると違和感です。前半が茶番になっちまう…。

 

【雑感】惜しいアニメ。

 ストーリーの項目書いてて、バナナフィッシュを思い出しました。住む世界の違う2人の出会い。そして別れ。バナナフィッシュはいいぞ。アッシュとエイジは互いを支え合ってるって感じがします。どんなに精神的・肉体的に強そうな人でも、人間なんで弱みはあるし支えは必要です。自分は足りないものを補い合って支え合ってる2人ってのがツボなので、マリアがもう少し頼れる子でカナンの支えになってくれたら嬉しいなって思いました。2人の絆を深堀すると言うか。まぁ尺と世界観的に難しいかな。

 

そんな感じで感想でした。

作画マジでよいので、定期的に見てアクションの模写をやろうと思います。

次は何みようかな。

ご拝読ありがとうございました。

こんな世界は嫌だ。真夏に涼を取れるホラーアニメ『新世界より』感想

前回の更新から2週間経っちゃいました。どうも、非常に卒業が危ないいかまっとです。あー、全て投げ出して異世界に行きたい。

 

ということで今回は現実逃避がてらアニメ『新世界より』を視聴してきましたので感想綴ります。

 

ネタバレを大いに含みます。

ご注意ください。

 

 

 

こんな世界は嫌だ。真夏に涼を取れるTVアニメ『新世界より』感想

 

不気味すぎるSFサスペンスホラー

全25話くらいだったかな?Amazonプライム・ビデオで一気見。このアニメ、OPがちょっと変わってます。使い回しのOP用映像ではなく、毎回OPに合わせて本編が進行するタイプ。タイトルといい毎度視聴者を飽きさせない演出には目を見張ります。OPがない分作画枚数増えそうなのに、ほんとすごい。

 

舞台は未来の人類が超能力者となり、超能力前提の社会が築かれている日本。超能力を持つ主人公たちが社会の歪みに巻き込まれていく、みたいな話です。超能力がロクに使えない子供は学校に消されたり、超能力による大虐殺が起こったりと恐怖要素満載。一見突飛な話なのですが、設定が良く練られてるので物語に引き込まれます。そのせいで一層怖い。

 

一言で言うと頭から終わりまで終始不気味な描写が目立つホラーアニメでした。夜見るのが怖すぎた。怖いの苦手な人は一人で見ないほうがいいです。別にTVから女が出てくるとか、血塗れの臓物が出てくるとか、そういうことはありません。日本的ホラーって言うんでしょうか、恐怖がひしひしと這い寄ってくる感じです。しかも主人公たちは恐怖体験の記憶を大体消されてしまうので、何もなかったかのように日常パートが続くという気味の悪さ。後半は人間のエゴなど後味の悪さも加わり、一度見れば中々忘れられないアニメでした。

可愛いキャラクターたちが恐ろしい出来事に巻き込まれる、というとひぐらしに少し近いかな。

 

ひぐらしと大きく異なるのはラストです。ひぐらしの方は前向きな終わり方なのですが、新世界よりは真逆。

 

超暗いです。

 

超能力者の社会において危惧されるのは同士討ちでした。人間同士の殺し合いを避けるため、攻撃抑制と愧死機構を遺伝子に組み込む予防策を取っていましたが、それでもたまに例外が現れます。

それが悪鬼。人間を意図的に傷つけようが何の代償もない人間です。物語終盤で大暴れして多くの犠牲者を出します。

普通の人間には人型を攻撃することができないので、悪鬼を超能力で止めることはできません。

最終的には主人公の奇策によりこの悪鬼を殺して物語は終了(本当は悪鬼ではないらしいけど割愛)。悪鬼を唆した人間の敵、バケネズミも人間によって残酷な刑に処されます。首謀者を殺したので、これからも不安定な管理社会は続くエンド。

実はこの悪鬼、主人公の親友の子供でした。なんてこった。しかもバケネズミは祖先が人間。超能力を持った人間が、人型の存在による反逆を恐れネズミの遺伝子を混ぜたもの。

文字にするとあんまり気持ち悪さが伝わらないんですが、とにかく暗い。

けどこのネズミのオチは結構好き。伏線(?)にあった超能力者社会のなりたちが垣間見える。人間が攻撃できないならネズミにしちゃえ!なんて自分たちを守るためとはいえ恐ろしい発想です。人権団体があれば黙っていないことでしょう。倫理観なんてカケラもないですね。

でもまぁ生か死かを選ばないといけない時に倫理観のためと死ねる人間なんているんやろうか、って気もします。同じような立場にあれば私も生き残るための道をとります(それにしたってやりすぎ)。人間のエゴが生み出した惨劇なんて現実にもある。この点においては遠い世界の話とは思えませんでした。平和な日本で暮らすから見えてこないだけで、もしかするとバケネズミのような戦いの最中だって人もいるかも。

 

ねむたいのでこの辺で。

 

 

愛にできることはまだあったよ。『天気の子』感想(ネタバレ注意)

こんばんは。一番好きな新海作品は『言の葉の庭』のいかまっとです。

『天気の子』のエントリーは二つ目です。

 

初めの記事はネタバレを避けた結果書けないことが多かったので、

こっちでは思う存分備忘録として感想を残したいと思います。

わかりにくいところや解釈違いなどありましたら申し訳ございません。

超絶ネタバレ注意です。

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この画像、電柱折れてたらもっと『天気の子』感あった気がする。

愛にできることはまだあったよ。『天気の子』感想

 

 めっちゃおもしろかったです。

盛りだくさんで超面白かったです。

笑いあり、涙あり、小ネタありのボーイミーツガール。

とは言ってもエンタメ要素でごちゃごちゃすることなく、何が描きたかったのかストレートに伝わってきました。

2時間でテンポを落とすことなく話をまとめるって本当にすごいと思います。

気がついたらエンディングクレジット。

君の名は。』と方向性は異なりますが、同じくらい面白かったです。

 

 映画の随所に仕込まれた現実感の意味するところ

君の名は。とは全く違うな、と感じたのは作品の随所に描かれた「現実感」です。

 

やむことのない大雨。

金欠のため風俗店で働くことを選ぶ。

児童相談所に保護される。

警察に補導。

就活。(新海監督はリクスーがお好きなのでしょうか…?)

片親。

ぜんそくの娘さん。

他人を犠牲に自分の大切なものを守ること。

 

「現実感」を感じた理由は2つです。

一つ目は、主人公とヒロインの愛のために犠牲が出ること。

大きな障壁とは、愛のために天気を捨てなければならない(圧倒的多数の権利を犠牲にしないといけない)ことです。確かに『君の名は。』の二人にも時間と彗星という障壁がありましたが、世界(糸守)を助ける=ヒロインを助けることだったので、第三者の犠牲はありませんでした。

しかし、『天気の子』にて主人公はほぼ迷いなくヒロインを選びます。

犠牲を厭わずに。ここの思い切りと、

ヒロインしか見えてない感じが若々しくて青春だなーと思いました。

恩人に拳銃むけちゃうくらいだし。

迷いなさすぎて清々しい。

「友達と恋人(あたし)どっちとるの?」

っていうよくある痴話喧嘩の模範解答です。「晴れ(友達)よりも君がいい」って言いましょう。それで何が起こってもいかまっとは一切責任を取りません。

 

二つ目は、現実の世界で起こりうる困難や苦悩が描かれていたからです。誰しも一つくらいは思い当たるものがあるはず。私も就活を終えたばかりなので、夏美ちゃんの就活シーンは穏やかに見ていられませんでした。 

 

何故こんな描写をしたのでしょうか。

上映中、ずっと考えてました。

 

君の名は。」にはこんな障壁やしがらみは描かれていない。

だからこそ日本中が恋をするような、すんなりと受け入れられるラブストーリーになっていた。

 

今作は敢えて「現実感」を出すことで、

そんな中でも愛を貫く主人公の行動力や、愛のパワーなんかを際立たせたかったのかな。もしくは、私たちの生きる現実の中でも選ぼうと思えば「愛」を選べるんだ、みたいなことが言いたかったのかも。この映画全体を通してお前にとって大事なものは何か、考え直して見ろよーって言われてる気がしました。極端なフィクションと現実をこじつけてもしゃーないっちゃしゃーないんですけどね。何にせよ『君の名は。』よりパンチが効いてます。視聴後、胸の奥に爽やかさとモヤモヤ感両方とも残りました。

 

愛にできることはまだあったよ。

 

劇中歌「愛にできることはまだあるかい」は名曲です。

その歌詞になぞらえるなら、

この映画は「愛にできることはまだあったよ」って感じでした。

愛のために東京沈没させるとか。

そこまでやった人はフィクションの中でも珍しいんじゃないかな。

ヒロインと世界のどちらかを選ばないといけない時、迷うことなくヒロインを選べる主人公の愛と一途さ。

いっそ気持ちがいいほどにまっすぐ。

若さで片付けるのは勿体ない感じがしました。

しかし誰からも責められないのはちょっと違和感もあったり。愛のためなら何やったっていいのか、って野暮なツッコミを入れてしまいました。

ちなみに「グランドエスケープ」も名曲です。

 

今は小説版を読んでます。

小説を読み終わったらまた記事書きます。

 

 

今こそ見るべき!『天気の子』感想(少しネタバレ)

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PAKUTASOより。前の記事まで映画のポスター貼ってたけど、著作権的にNGそうなのであわてて画像拾ってきた。

こんにちは。初新海誠作品は『秒速5センチメートル』のいかまっとです。

君の名は。』で大号泣、劇場に3度足を運んだ私が漸く『天気の子』を見に行ってきました。

今回は『君の名は。』と比較しつつ少しだけネタバレなレビューを綴りたいと思います!

あくまで超個人的な感想になりますので、ご了承ください。

劇場で見るか迷っている人の判断材料になれば幸いです。

 

君の名は。』が好きな人は『天気の子』を好きになれるか?

『天気の子』感想(少しだけネタバレ)

 

『天気の子』のあらすじ

一言で言い表すなら、

愛のためにわがままに僕は君だけを傷つけないって感じです。(半分ガチ)

晴れ女と貧乏主人公のボーイミーツガール。

二人は様々なしがらみに立ち向かいながら自分の人生に意味を見出したり、

大切なものが何かを知ったり、逆に大切なもの以外を切り捨てたり、

ラブホに泊まったりします。本当です。

起承転結と話のテンポが良かったし面白かったので、2時間あっという間でした。

そしてやっぱりハンカチをびしょびしょに濡らして劇場を出る羽目になりました。

 

君の名は。』との類似点と相違点

 類似点や共通点から逆にどういった点は異なるのか解説していきます!

①両方ともRADWIMPSの曲を堪能できる。

 『君の名は。』と同様、『天気の子』もRADの劇中歌が物語を盛り上げます。

 「グランドエスケープ」、「愛にできることはまだあるかい」は本当に名曲です。

 作品の内容と歌詞を照らし合わせてご堪能ください。

②両方とも男の子が女の子を救おうとする話。

 大きな枠組みでとらえれば、両方とも男の子が女の子を救おうとする話です。

 滝くんは三葉を彗星から救おうとする。穂高は陽菜を宿命から救おうとする。

 どちらのヒーローも行動力があり、ヒロインへの愛も深いです。

 ただし、『天気の子』では女の子を救うにあたってある決断を強いられます。

 自分の決断で、何かを引き換えに別のものを得る。

 これは『君の名は。』にはなかった重りです。

 

『天気の子』個人的注目ポイント3つ

『天気の子』には各所にニヤリとできる仕掛けがあります。

今回はそんなニヤリポイントを3つだけご紹介!

1.『君の名は。』を見た人なら嬉しいシーンが…!

君の名は。』に登場したあの人たちがちょろっと登場します。

しかも通りすぎる、とかじゃなくて主人公たちと言葉を交わします。

君の名は。』ファンとしてはたまらないシーンでした。

2.声優さんに詳しい人は気づくかも!大人気声優がまさかの役で登場!

これもびっくりしました。ちょい役にこの人?!っていうキャスティング。

さすがの予算です。しかもご本人様の名前で登場します。(笑)

名前を書くシーンにもご注目あれ。(劇場で声出して笑いそうになった)

他にも刑事さん役が良くモノマネされてるあのお方だったり、

公開前から話題になっていた本田翼さんの演技だったり、

「声」もこの映画の大きな魅力だと思いました。

3.日曜に子供を笑顔にし続けて来た正義の味方や世間的大ヒットソングが登場

これもびっくりしました。

誰でも知ってるあのヒーローや大ヒットソングが作中に登場します。

しかも登場人物が歌って踊ってます。劇場で笑いが起こってました。

「天気を操る」なんて現実ではありえない話なのですが、

こういった仕掛けも相まって作品世界を身近なものだと感じました。

空想の、遠い世界の話だと思えない。不思議な感覚です。

 

いや~、アニメ好きもそうでない一般層も喜ばせてしまうなんて。

しかもごく自然な感じで話に絡ませてくる。なんてすごい映画なんだ…!

正直ニヤリポイント確認だけでももう一回見に行きたいです。

 

君の名は。』が好きな人は『天気の子』を好きになれるか?

終盤のグランドエスケープがかかるシーン。

劇中でも完成度が高く、胸の熱くなる一番好きな場面です。

この部分、シチュエーションや登場人物になんか既視感を覚えました。

エウレカセブンや…!」

どこがどうエウレカセブンなのかはぜひ劇場でご確認ください。

ダイマ。当方には一銭も入ってこない。)

 

それはさておき、私は上記のシーン含め話の展開は好みが分かれるんじゃないかと思いました。

今作は『君の名は。』みたいに、老若男女どんな人でも全面的に楽しめるエンタメ作品ではなかったです。女の子を助けるのに大きな代償がある。

浮世離れした主人公が、現実の私たちにメッセージを突き付ける。

それは現実を生きる私たちに、どう映るのか。

人によっては主人公を「え?なんだこいつ」としか思えないかも。

でも作品世界ではそんな主人公が全面肯定されます。

そんな描かれ方。多分わざとです。

スカッと感もあり、もやもや感もあり。心に爪痕を残していく。

だからこそもう一回見たい。

 このなんじゃこりゃ感と登場人物の生き方を踏まえると、個人的には『天気の子』のほうが好きです。

 

タイトル回収になりますが、『君の名は。』が好きだった人がみんな『天気の子』も好きになれるかというとそこは微妙…な気がしてます。

前述のとおり主人公たちの行動がどう映るかによって変わると思います。

RADが好きだったら大丈夫です。

 

まとめ

結論。迷っているならいくべきです。

ストーリーは好みが分かれると思いますが、

君の名は。』を視聴済みの方には楽しめる仕掛けが散りばめられていますし、

天気によって表情を変える都会の風景は劇場で見ると格別です。

少なくとも2回は見たくなる映画でした。いろんな意味で。

 

 

視聴済みの方で映画への感想などあれば、

是非コメントをお願いします!

ご拝読ありがとうございました。

 

人生の楽しみ方を教えてくれる『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』感想

 

こんにちは。奇跡の二日連続更新を遂げたいかまっとです。

ブログ書くなら卒論かけやという母親の視線に怯えながらたいぴんぐなう。

 

今回ご紹介するのは『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』。

朝から一本見るにはちょうどいい映画でした。素敵な一日になりそう。

なんか疲れたなと思ったら、この映画の視聴をお勧めします。

1時間45分で、なんとなく抱えている不安を忘れることができます。

あー、とりあえず楽しく生きりゃいいのかって。

 

詳しい感想は↓↓↓ 今回は詳しいネタバレなしで行くぜ!!

 

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実写版攻殻のスカヨハも出てるよ



人生の楽しみ方を教えてくれる

『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』

 

 

何の変哲もないあらすじ

 

一流レストランで料理長を務めるカール(主人公・バツイチ子持ち)がTwitterでの炎上をきっかけにクビを切られ、なんやかんやで初心に帰って息子と共にフードトラックで旅する話です。息子との仲も親密になり、別れた嫁さんの心も取り戻して、

フードトラックも大繁盛。笑いあり、涙ありのアメリカンコメディドラマです。

 

一言でまとめてしまうと味気ないですが、この旅の道中がすごく素敵。

旅の中では「料理で人を少しだけ幸せにできる」というカールのセリフの通り、

料理で同僚、家族、そして大勢の人たちを笑顔にしていきます。

余談ですが”少し”っていう謙虚さがすごく好きです。

料理だけではなく、音楽や芸術にも人を幸せにできる力がある。

それは生きていくのに必須の要素ではないけれど、

確実に人の生活を豊かにする。彩を与えられる。思い出として記憶に残る。

そんなニュアンスを感じて、すごく印象的なセリフ&シーンでした。

料理を極めたともいえるカールですら”少し”だけしか幸せにできないというのは

ちょっと複雑だけど。ようは極めることが大切なのではなく、

人を幸せにしたいならまずは相手を思いやる心が大切なんだってことなんだろうな。

私も「ちょっとだけ人を幸せにできる」力を身に着けたいなと思いました。

そんな不器用だけど憎めない、料理人カールのパパっぷりにもご注目ください。

 

料理のシーンはもちろん、旅先で訪れた色んな街も鮮やかに描かれていて、

見終わったら絶対旅したくなります。車でアメリカ横断とかしたくなる。

というわけで、英語力皆無の私とアメリカに渡ってくれる人を募集したいところですがあらすじ以外の魅力も語っていきたいと思います。

 

 

吹き替え声優について~某名探偵アニメやん~

 

ブログ主的今作の注目ポイントは吹き替え声優さんです。

主人公の息子、10歳のパーシー役は高山みなみさん。

カールの元恋人で友人、レストランのソムリエでもあるモリ―役を林原めぐみさん。

カールの助手で旅を共にする親友のマーティン役を高木渉さん。

ペロ…これは名探偵コ〇ン!!(笑)

モリーは序盤しか出てこないのですが、パーシーとマーティンはずっと出てきます。

陽気な高木刑事と弱気なコナン君がしゃべってるみたいで、

そこもクスリと来ました。

というわけで、コナン好きな方にはこういった楽しみ方もあると思います。

 

 

五感で楽しめばいいのよ

 

さらなる注目ポイントは「映像美」。

料理は赤青黄色と色とりどりの食材を用いるので、すごくきれい。

そして、めちゃくちゃおいしそう

見たら高確率でお腹すきます。

 

旅の風景にも目が離せません。

ハートフルな瞬間から、美しい自然の絶景まで。旅の追体験をできます。

さらに物語を飾りつける音楽も素敵。

陽気な音楽とともに料理見て、きれいな景色見て。

この映画、目・耳だけでなく相乗効果で心も満たしてくれます。

楽しい音楽が鳴ってて、家族が笑ってて、

おいしい料理が食べられたら、そりゃ幸せだ。

 

考えるんじゃなく、感じろという言葉がありますが、

今作はまさに感じる映画です。

五感のアンテナ貼りまくって思いっきり楽しんでください。(関係者?)

口寂しくなると思うので、ビール&つまみがあると一層楽しめます。

 

 

そういえば、『シェフ!~三ツ星レストランの舞台裏へようこそ~』っていうフランス映画があります。『LEON』でおなじみのジャン・レノが出てくるやつ。そっちは視聴済みだったので、今回はタイトル似てるし続編かなと勘違いして視聴を始めました。

結論、ちょっと似てる部分はあったけれども(料理の方向性で揉める、レストランの評価を気にするシーンなど)それぞれ違った面白さがあるので、シェフ!もぜひ。

どちらも視聴後明るい気持ちになれるコメディ映画です。

 

今日もご拝読ありがとうございました!

 

 

洋画初心者と行く『ショーシャンクの空に』感想(ネタバレ注意)

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こんにちは。いつぶりの更新かも定かではないいかまっとです。

本ブログはアニメの布教と備忘録のために開設したのですが、

今回は内容を変更して洋画『ショーシャンクの空に』の感想をお送りします。

数記事にしてブログの方向転換。

私ほど手のひらクルクルする人もそういないでしょう。(自慢げに言うな。)

 

いつもは自分の感想をまとめる前に他の人の考察を読んでしまうのですが、

今回は何も読まずに、まっさらな感想を述べたいと思います。(ネタバレ注意)

何か勘違いや誤りなどございましたら申し訳ありません。

お手数ですがご指摘いただけると嬉しいです。

 

 

 

 

洋画初心者と行く『ショーシャンクの空に

 

 

モーガン・フリーマンの出てくる映画は大体泣かせに来る。気がする。

最高の人生の見つけ方然り、インビクタス然り、トランセンデンスは…あんまり出てこないか。(いずれの映画もゼミがなければ出会っていなかったと思うと不思議。)

今回も例にもれず号泣しました。

なんならブロックスが自殺したあたりからずっと泣いてた。

後半1時間くらい。昨日見た『それでもボクはやってない』より泣いた。

でも後味はこっちのほうが断然よかったです。

 

登場人物ごとに感想をぶつけていきます。

 

自由を愛する男・アンディ

本作の主人公の一人です。右手がイマジンブレイカーなんじゃないかと思うほど不幸。彼は妻を殺されたあげく無実の罪で終身刑を言い渡され、ショーシャンク刑務所に収監されます。収監中も「こいつが前世で何したってんだ…」ってレベルで恵まれません。図書係の同僚が出所できたのに自死して。懲罰房に何度も入れられて。これまで手を貸してきた連中にも裏切られ、自分の無実が証明できそうになってもすぐに教え子でもある証人を殺されて。アンディ本人も言うように、自分が汚い金の処理を手伝ったことで罰がくだったのだというとらえ方もあると思います。それにしたって絶対大赤字だよ。

しかしこの主人公、どんな状況でも絶望に打ちひしがれることはありませんでした。

いつだって希望を捨てません。

彼にとっての希望、望みは自由です。誰にも邪魔されないもの。

出所したって最愛の奥さんはいません。脱獄したんだから、いつ追手がかかるかもわからない。その生活には、金はあっても安心はないように思います。

それでも壁の外にこだわったのは、そこにしか精神的・肉体的な自由がないから。

その原動力には、理不尽に何十年も自由を奪われたことがあるのでしょうか。

なぜそんなに自由に執着するのか。希望を見失わないのか。

アンディの心理はあまり感情を表に出さない性格も相まって直接的な描写が少なく、

正直よくわかりませんでした。あまり共感できなかったのは、自分が恵まれていて不自由な経験をしたことがない証なのかもしれません。

何はともあれこの男、ハイスペックすぎる。

行動力もあり、忍耐力もあり、冷静で人当りも悪くなく、周りの人間に施しを与える。

また、計画性もあって頭も切れるので突拍子もないことを実現させてしまう。

語り部のレッド視点でアンディを見ていたので、結局何を考えてたのかよくわからなかったけど。その点は奥様と同意見です。だからと言って浮気はダメよ。

 

自由を恐れる男・レッド

物語の語り部であり主人公でもあるレッドは、30年以上服役中の調達屋です。

彼は当初刑務所の外に希望を持っておらず、いつまでも希望を捨てないせいで傷つくアンディに心を痛めていました。

「人生のほとんどを刑務所で生きてきた人間が、シャバで生きていけるわけない。」

そう考えるのも理解できます。外に出たって、特にスキルもなく友達も家族もない。なんなら社会の常識だって変わっているような年月です。現に友達も図書係の仕事も失ったブロックスは、孤独な人生に耐え切れず自ら命を絶ってしまいます。本来なら仮釈放は喜ばしいことのはずなのに。このシーンは本当につらくてボロ泣きしました。

また、「壁(刑務所の塀)があることに慣れる」といったセリフにも共感しました。

刑務所送りになったことはありませんが、制限されているからこそ楽なこともあるというのはなんとなくわかります。選択肢が少ないから選びやすいとか、親の元にいるから守ってもらえるとか。自由でないから、と言い訳ができるとか。そんな消極的なことを言ってるんじゃないって?曲解失礼しました。この辺については後程触れたいと思います。

話を戻しますが、私はアンディよりむしろレッドに感情移入していました。

一番印象的だったのは仮釈放の審査のシーン。作中に3回ほど登場します。

レッドも最初は本気で刑務所の外に出たいと思っておらず、それがにじみ出る面接でした。

ところが最後には、素直な自分の気持ちを語ることで仮釈放の許可を得ます。

刑務所の外に出て、アンディとの約束を果たしたいという思いが人を動かす言葉になりました。人とのつながりが生きる活力につながるって素敵。レッドは希望を取り戻したのです。

仮釈放された後、レッドはブロックスの遺書の横に、自分も書置きをします。

これはもしかしたら、希望を無くし自由を恐れていたレッドはここに置いていくという意味なのかも。

そしてレッドとアンディは外の世界で再会。

自分の先のことなんてわからないけれど、どんな環境にいたって前向きに生きられる。「希望は残っているよ、どんな時にもね」って感じです。

そんな二人のように毎日楽しく生きられたらいいなぁと憧れました。

 

 

(書くのに疲れてきた。ペースが落ちています。。

早く全部書いて他の人の感想読みたい!!

もう一回見てしっかり考えたい!!)

 

 

自由の対義語って、なんでしょうか。

今ネット辞書のいうところには、制約・責任・束縛・窮屈・統制あたり。

私は安定だと思っています。

自由であるというのは時に孤独で、不安定です。

でも、だからこそ希望をもって自由を選べる人間はかっこいい。

環境は人を変えるとよく言いますが、人だって環境を変えられます。

アンディとレッドのように、自分で環境を選べばいい。

私はこれまで、安定の中で環境に責任を押し付ける人生を送ってきました。

刑務所の塀みたいに囲って。

この映画はそんな私に、自分の人生をどう生きるかは、すべて自分が決めてるんだってことを突き付けてくれました。

やろうと思えばなんだってできる。やらない理由(リスク)を探しているだけ。

 

なんだかよくわからない話になってしまいました。

一つだけ確かなのは、この映画が人生の節目節目に見る価値のある映画だということです。5年後なんかに見たら、全く異なる感想が出てくるんだろうなぁ。

 

 

ご拝読ありがとうございました。

 

 

 

劇場版3部作見てない人間が語る『コードギアス 復活のルルーシュ』

こんばんは、最近記憶力の低下が著しいいかまっとです。

久しぶりの更新となる今回、

取り上げますのは『コードギアス 復活のルルーシュ』でございます。

公開日より公開終了が近くなった3月12日に漸く見てきました。

 

http://i.ytimg.com/vi/X8HqcoR0vd0/mqdefault.jpg

 

劇場3部作見てなかったけど、

それでもめっちゃ面白かった。

 

アニメ版見た人なら予習なしでも普通に楽しめると思います。

もちろん3部作見てからの方がより楽しめるでしょうけどね!笑

 

ここから大いにネタバレ有。内容が知りたくない方はご注意ください。

 

 

 

 

 

 

 index

 

 

コードギアス 復活のルルーシュ』大まかなあらすじ

光和2年。
世界は再編成された超合集国を中心にまとまり、平和な日々を謳歌していた。
しかし、平和は突如として終わりを告げる。仮面の男・ゼロとして、ナナリーの難民キャンプ慰問に同行したスザクが謎のナイトメアフレームに敗れ、
2人は連れ去られてしまった。
シュナイゼルの密命を受け、戦士の国・ジルクスタン王国に潜入したカレン、ロイド、咲世子はそこで、謎のギアスユーザーに襲われる。
そして、その場には襲撃者に“元嚮主様”と呼ばれる、C.C.が居た。

かつて神聖ブリタニア帝国の大軍すらも打ち破った無敵の王国を舞台に、人々が描く願いは、希望か絶望か。
果たして、ギアスのことを知るジルクスタン王宮の面々と、C.C.の思惑とは——。

コードギアス 復活のルルーシュ』公式サイトより引用

ざっくりいうと、ゼロレク後もなんやかんや生きてたルルーシュが妹を助けるためにこれまで敵だった人たちと共闘するアツい話でした。   

アニメ版、劇場版ではルルーシュが悪逆皇帝となり、自分にあらゆる負の感情を集めてゼロレクイエムを迎えます。

それは世間からだけでなく、黒の騎士団やブリタニア皇族たちも同じでした。

最新作ではそんなルルーシュとわだかまりのあったキャラクター達が、それぞれの思いをぶつけて和解、共闘します。

個人的にはスザクだけでなく、コーネリアや扇についても共闘に至るそれぞれの思いを描いてくれたことが嬉しかったです。

特にコーネリアなんか「昨日の敵は今日の友!」とあっさり切り捨てられる因縁ではないはずですから、対立のシーンはキャラクターに説得力(人間味)を持たせるいいシーンだと思います。

期待を裏切らない、まさにこれが見たかったんだ!というコードギアスの世界がそこにありました。

アニメ版ドラマCDのノリが好きな人は見て損ないと思います。

ちょっと微笑ましいギアスが見られますよ!

 

ルルーシュの変化

復活してからのルルーシュは、以前のルルーシュと結構違います。

過酷な経験を重ねて考え方が変化している、という部分を随所から感じました。

ギアスを使うときも、以前の使い捨て駒みたいなかけ方をしません。

(交戦する気満々の敵は除く。)

一番印象に残ったのは、「俺の罪を消さないでくれ」(微妙に違うかも)という発言。

時を遡り人類史を1からやり直そうとする敵の大将に向けたセリフです。

人類史をやり直せば、ユフィが犠牲にならずに済むかもしれない。

自分が悪逆皇帝になる必要もなくなるかもしれない。

それでも自分のやってきたことを「罪」ととらえ、失敗の積み重ねこそが世界を作るのだと。ルルーシュの魅力が詰まったシーンでした。

 

復活の扇(の株)

扇〇ねなんて言葉が動画のコメントで飛び交うほどヘイトを集めていた扇さん。

最新作ではなんと!!ゼロ(ルルーシュ)への懺悔シーンがあります。

しかも子供と嫁がいる立場にも関わらず、ルルーシュの目の前で自決しようとする。

扇の裏切りへの苦悩と後悔がわかる一幕でした。

製作者の思うつぼかもしれないけど、自分は扇のことちょっと許せました。

ただの薄情者じゃなかったんだね。

お願いだから今のルルーシュの前でそんなことしないでやってくれ。

 

ルルーシュの復活は正しかったのか

アニメ放映から十数年。

今でも面白いアニメは?と聞かれればコードギアスの名前が即座に上がります。

面白さの所以はそのラストシーンにもあるわけで。

アニメ版はルルーシュが死に、話が綺麗に完結していたために、

中途半端な続編はいらないという声もありました。(友人M)

ラストシーン以降についても二次創作でネタは出し尽くされてる感じがありました。

正直最新作への注目度とハードルはかなり高かったと思います。

それでもプレッシャーに負けずこんなに完成度の高い続編を作り上げてくださったスタッフの皆様に感謝です。

 

思えば終盤、玉城が「これでよかったのかな」と作中の出来事を振り返るシーンは、この作品そのものの可否を問うものだったのかもしれない…なんて。

扇はそんな玉城に「失敗か成功かは歴史(=後世)が決める、だから今は今の自分たちが正しいと思うことをするんだ」みたいなことを言います。

監督のインタビューでは、

「たとえ予想された王道のストーリーだったとしても、後から振り返ってシリーズ全体を見渡した時に筋の通る作品を作りたい」みたいな話がありました。

扇が言っていることに通じるなと思います。

 

何はともあれ再びギアスの世界に触れることができてよかったー!

 

最新作面白すぎて、ギアス熱が再発してきました。

いずれコードギアス反逆のルルーシュについても記事を書こうと思います。

それでは今回はこの辺で。

ありがとうございました。