洋画初心者と行く『ショーシャンクの空に』感想(ネタバレ注意)
こんにちは。いつぶりの更新かも定かではないいかまっとです。
本ブログはアニメの布教と備忘録のために開設したのですが、
今回は内容を変更して洋画『ショーシャンクの空に』の感想をお送りします。
数記事にしてブログの方向転換。
私ほど手のひらクルクルする人もそういないでしょう。(自慢げに言うな。)
いつもは自分の感想をまとめる前に他の人の考察を読んでしまうのですが、
今回は何も読まずに、まっさらな感想を述べたいと思います。(ネタバレ注意)
何か勘違いや誤りなどございましたら申し訳ありません。
お手数ですがご指摘いただけると嬉しいです。
洋画初心者と行く『ショーシャンクの空に』
モーガン・フリーマンの出てくる映画は大体泣かせに来る。気がする。
最高の人生の見つけ方然り、インビクタス然り、トランセンデンスは…あんまり出てこないか。(いずれの映画もゼミがなければ出会っていなかったと思うと不思議。)
今回も例にもれず号泣しました。
なんならブロックスが自殺したあたりからずっと泣いてた。
後半1時間くらい。昨日見た『それでもボクはやってない』より泣いた。
でも後味はこっちのほうが断然よかったです。
登場人物ごとに感想をぶつけていきます。
自由を愛する男・アンディ
本作の主人公の一人です。右手がイマジンブレイカーなんじゃないかと思うほど不幸。彼は妻を殺されたあげく無実の罪で終身刑を言い渡され、ショーシャンク刑務所に収監されます。収監中も「こいつが前世で何したってんだ…」ってレベルで恵まれません。図書係の同僚が出所できたのに自死して。懲罰房に何度も入れられて。これまで手を貸してきた連中にも裏切られ、自分の無実が証明できそうになってもすぐに教え子でもある証人を殺されて。アンディ本人も言うように、自分が汚い金の処理を手伝ったことで罰がくだったのだというとらえ方もあると思います。それにしたって絶対大赤字だよ。
しかしこの主人公、どんな状況でも絶望に打ちひしがれることはありませんでした。
いつだって希望を捨てません。
彼にとっての希望、望みは自由です。誰にも邪魔されないもの。
出所したって最愛の奥さんはいません。脱獄したんだから、いつ追手がかかるかもわからない。その生活には、金はあっても安心はないように思います。
それでも壁の外にこだわったのは、そこにしか精神的・肉体的な自由がないから。
その原動力には、理不尽に何十年も自由を奪われたことがあるのでしょうか。
なぜそんなに自由に執着するのか。希望を見失わないのか。
アンディの心理はあまり感情を表に出さない性格も相まって直接的な描写が少なく、
正直よくわかりませんでした。あまり共感できなかったのは、自分が恵まれていて不自由な経験をしたことがない証なのかもしれません。
何はともあれこの男、ハイスペックすぎる。
行動力もあり、忍耐力もあり、冷静で人当りも悪くなく、周りの人間に施しを与える。
また、計画性もあって頭も切れるので突拍子もないことを実現させてしまう。
語り部のレッド視点でアンディを見ていたので、結局何を考えてたのかよくわからなかったけど。その点は奥様と同意見です。だからと言って浮気はダメよ。
自由を恐れる男・レッド
物語の語り部であり主人公でもあるレッドは、30年以上服役中の調達屋です。
彼は当初刑務所の外に希望を持っておらず、いつまでも希望を捨てないせいで傷つくアンディに心を痛めていました。
「人生のほとんどを刑務所で生きてきた人間が、シャバで生きていけるわけない。」
そう考えるのも理解できます。外に出たって、特にスキルもなく友達も家族もない。なんなら社会の常識だって変わっているような年月です。現に友達も図書係の仕事も失ったブロックスは、孤独な人生に耐え切れず自ら命を絶ってしまいます。本来なら仮釈放は喜ばしいことのはずなのに。このシーンは本当につらくてボロ泣きしました。
また、「壁(刑務所の塀)があることに慣れる」といったセリフにも共感しました。
刑務所送りになったことはありませんが、制限されているからこそ楽なこともあるというのはなんとなくわかります。選択肢が少ないから選びやすいとか、親の元にいるから守ってもらえるとか。自由でないから、と言い訳ができるとか。そんな消極的なことを言ってるんじゃないって?曲解失礼しました。この辺については後程触れたいと思います。
話を戻しますが、私はアンディよりむしろレッドに感情移入していました。
一番印象的だったのは仮釈放の審査のシーン。作中に3回ほど登場します。
レッドも最初は本気で刑務所の外に出たいと思っておらず、それがにじみ出る面接でした。
ところが最後には、素直な自分の気持ちを語ることで仮釈放の許可を得ます。
刑務所の外に出て、アンディとの約束を果たしたいという思いが人を動かす言葉になりました。人とのつながりが生きる活力につながるって素敵。レッドは希望を取り戻したのです。
仮釈放された後、レッドはブロックスの遺書の横に、自分も書置きをします。
これはもしかしたら、希望を無くし自由を恐れていたレッドはここに置いていくという意味なのかも。
そしてレッドとアンディは外の世界で再会。
自分の先のことなんてわからないけれど、どんな環境にいたって前向きに生きられる。「希望は残っているよ、どんな時にもね」って感じです。
そんな二人のように毎日楽しく生きられたらいいなぁと憧れました。
(書くのに疲れてきた。ペースが落ちています。。
早く全部書いて他の人の感想読みたい!!
もう一回見てしっかり考えたい!!)
自由の対義語って、なんでしょうか。
今ネット辞書のいうところには、制約・責任・束縛・窮屈・統制あたり。
私は安定だと思っています。
自由であるというのは時に孤独で、不安定です。
でも、だからこそ希望をもって自由を選べる人間はかっこいい。
環境は人を変えるとよく言いますが、人だって環境を変えられます。
アンディとレッドのように、自分で環境を選べばいい。
私はこれまで、安定の中で環境に責任を押し付ける人生を送ってきました。
刑務所の塀みたいに囲って。
この映画はそんな私に、自分の人生をどう生きるかは、すべて自分が決めてるんだってことを突き付けてくれました。
やろうと思えばなんだってできる。やらない理由(リスク)を探しているだけ。
なんだかよくわからない話になってしまいました。
一つだけ確かなのは、この映画が人生の節目節目に見る価値のある映画だということです。5年後なんかに見たら、全く異なる感想が出てくるんだろうなぁ。
ご拝読ありがとうございました。